シリーズ物は、第3作が一番クオリティが高いとよく言われる。
その理由を、ネコ缶はこんな風に考えるのだ。
1作目がヒット・続編を出すことを検討
2作目は1作目と比べたらちょっとパワー不足
3作目で悪いところがすべて改善されて最高によくなる
後は惰性で続いていく・・・
そんな法則ががっつり当てはまってしまう、有栖川有栖(学生アリス)シリーズの第3段「双頭の悪魔」いってみましょう!
Contents
有栖川有栖(学生アリスシリーズ)「双頭の悪魔」あらすじ
双頭の悪魔は、話が2つに分かれる。
短編や、1部2部ではなく、2つの話が同時進行で進んでいくのだ。
なのであらすじも、2つに分けて書いていく。
あらすじ・全体像
推理小説研究会の紅一点・有馬麻理亜が、四国の山奥にフラッと出かけたきり、戻ってこなくなった。
心配した両親が、様子を見て、連れ帰ってほしいと頼まれた江神・織田・望月そしてアリス。
4人は、麻理亜がいるらしい「木更村」へと向かう。だがそこは、他人の侵入を激しく拒む芸術家の村。
マリアはなぜそこに?そしてなぜ出てこない?
何とか侵入を図る4人。
だが無事に木更津村に入ることが出来たのは江神のみ。
おまけに木更津村とつながる唯一の手段、つり橋もその後、大雨で流されてしまう・・・。
2つに分かれてしまった、推理小説研究会の部員たち。
そして江村とマリアの木更村、アリスたちのいる夏森村でもそれぞれ殺人事件が起こる。
夏森村(望月・織田・アリス)
江神と離れ離れになった後、同じ宿のスクープカメラマン・相原がなぜか廃校で殺されてしまう。
彼も木更村に侵入しようとして、失敗していた人間だった。
だがなぜ、夏森村に何の縁もゆかりもない相原が殺されるのか?
その疑問は、相原が持っていた「今夜9時に廃校で」というメモで判明。
相原は誰に呼び出されていたのか?
そして相原が出していたという、2通の手紙の1通が見つからないのはなぜか?
事件は複雑化していくが、ようやく犯人が解ったとたん、その犯人がなんと逃走してしまう・・・。
木更村(江神・マリア)
江神が無事に木更村に入った直後に、鍾乳洞の中で小野という男性が殺された。
なぜか小野は、香水をふんだんに振りかけられ、さかさまにされた挙句、耳が切り落とされるという姿に。
江神の入念な捜査の末、犯人の目星がついたその時、その犯人が音楽室で殺されてしまう。
なぜか殺されていた犯人も、香水が振りかけられていて・・・。
有栖川有栖(学生アリスシリーズ)「双頭の悪魔」感想
400ページを超す内容ながら、2つに分かれる構成のせいか、一気に読める面白さ。
気ィ緩めたらあかんで!
最後まで読む前に、夏森村、木更村それぞれでまず犯人が解る。
そして最後に主犯が解るのだが、子ボスを倒して、最後にラスボスを倒す感じがとてもいい。
今回は、推理小説研究会のメンバーが2つにわかれてしまったが、江神の冴えは木更津村でも相変わらず。
そして部長のいない夏森村では、3人が必死で力を合わせて考えていく。
学生アリスシリーズの魅力の源。
学生アリスシリーズの最高峰だと思うが、ちょっと欠点もあり。
最初の、麻理亜がなぜ木更村に執着していたのかが、ちょっと弱いかな。
後、犯人がどうやって二人の男を、そこまで操れたのかがちょっとあいまい。
犯人のその手腕を、もっと詳しく書いてほしかったと思う。
有栖川有栖(学生アリスシリーズ)「双頭の悪魔」まとめ
ネコ缶評価
この2部構成は、飽きずに読めるのでいいなと思う(400ページあるから、慣れてない人は大変)。
でも、それぞれの村で起こった出来事が、ごっちゃになりがち。
なのでメモを取りながら読むことを、おススメします。
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