海外を舞台にしたミステリーの良いところは、旅行気分を味わえることだ。
特に豪華客船や、リゾート地が舞台だとその気分はますます高まる。
旅行気分を満喫させてくれる、そんなミステリーを取り上げよう。
それはこれ!
有栖川有栖(作家アリス)国名シリーズ・マレー鉄道の謎
国名シリーズ6作目、これは長編だ。
300ページを超える内容なので、国名シリーズの短編を読みなれた人には、かなりのボリューム。
でも全く飽きずに読める。
では「マレー鉄道の謎」あらすじ、感想いってみよ!
有栖川有栖(作家アリス)国名シリーズ マレー鉄道の謎 あらすじ

大学時代に親しかった留学生・大龍の誘いを受けて、マレーシアに旅行にいった火村とアリス。
旧友とのんびりバカンスを楽しもうと思いきや、ひょんなことから殺人事件に出くわしてしまう。
トレーラーハウスのキャビネットに、押し込まれていた男の死体。
その男は、死ぬ前ふさぎ込んでおり、溺愛する妹に言い寄る男ともめていたこともある。
そして、トレーラーハウスの窓やドアには、テープで目張りがしてあることからも、警察の意見は自殺に傾くが・・・火村は違うという。
続いて起こる第2、第3の殺人事件。
事件は、火村が日本に帰らなければならない日までに、解決できるのか?
有栖川有栖(作家アリス)国名シリーズ マレー鉄道の謎 感想

これが読み終えた時の感想だ。
なんせ、いくつもの事件が層になっているのだ。
火村やアリスが出会った殺人事件よりも前に、マレー鉄道で列車事故が起こっている。
そして、それよりもっと以前にも、別の鉄道事故や、過労死と称された男性の死があったりもしていた。
それらがすべて今回の事件と、一本の線でつながっている。
一本の線でつながった、これらの事件の被害者が、復讐の機会を得て動き出した・・・・。
おおまかに言うと、そんな事件なのだ。
と、読み始めると、結構早い段階であなたも思うかもしれないが
「トレーラーハウス」の密室トリックがなかなか解けない。
どうやって密室にしたのか?
なんで死体を、わざわざキャビネットに入れたのか?
この2つの謎が、小気味いいくらい難しいのだ。
そして読み終えた時、犯人の異常ともいえるバイタリティに、ある意味感服するだろう。
使ったものは違うけど、やり方が似てるで!これヒントな!
有栖川有栖(作家アリス)国名シリーズ マレー鉄道の謎 まとめ

ネコ缶評価
かなり本格的な内容。
ミステリーマニアでも納得できる、厚みのある話。
国名シリーズの第2段「スウェーデン館の謎」も長編だったが、それよりももっと内容に厚みがある。
スウェーデン館の謎レポはこちら
そこだけ要注意な。
有栖川有栖氏の国名シリーズの順番ってどうなってんの?と思う方はこちら⇒国名シリーズの順番とおもろさNO1はこれ!
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