アガサクリスティ

アガサクリスティ(ミス・マープル)「スリーピング・マーダー」あらすじ、感想、ネタバレまとめ

ポアロの最終回はガチでショックやった。

ポアロ最終回はこちら⇒「カーテン」

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
いやもう3日くらいは、ショックでぼーっとしてたで!

ポアロの最終回がトラウマになってたもんで、ミス・マープルの最終回を読むときはちょっと緊張してた。

でもポアロのようなことにはならず、とても平和に終わり、いち読者としては心底安心。

さてそんな「ファンをホッとさせるような、ミス・マープルの最終回」はこちら

「スリーピング・マーダー」!

スリーピング・マーダー
created by Rinker

直訳したら、「眠れる殺人」ってとこな。

「眠れる殺人?」どういうことやろか?

早速みていこか!

アガサクリスティ(ミス・マープル)「スリーピング・マーダー」あらすじ

若き新妻・グエンダは、新しい家を購入し、ウキウキとリフォームにいそしんでいた。

でも次第に不思議なことに気づく。

初めて見るはずの家なのに、どうも見覚えがあるのだ。

不思議に思いつつも、マープルや(マープルの)甥レイモンドと、お芝居を観に行ったときにハッキリ思い出す。

グエンダ 
グエンダ 
私はここに小さい時に住んでいた!
しかも、ここで行われた殺人事件の現場を見ていたのだ! 

そしてその被害者は、自分の義理の母親・ヘレンだという事も判明。

だがその事件は、このように片付いていた。

・父親が「自分がヘレンを殺した」と言っていたが、死体はどこにもなかった。

・ヘレンの書置きもあったことから、ヘレンは荷物をまとめ、男と逃げたという事になっていた。

・グエンダの父親は、妄想がひどいという事になり、入院。そして病院で死んだ。

疑問を持ったグエンダは、夫のジャイルズと共に、真相解明に乗り出す。

聞き込みを重ね、やっと真相がわかるかもしれないと二人が思ったとき、なんと第2の殺人事件が起こる。

ヘレンは本当に殺されたのか?
だとしたら犯人は?
第2の殺人はなぜ起こったのか?

ミス・マープルは有終の美を飾れるのか?

アガサクリスティ(ミス・マープル)「スリーピング・マーダー」感想

かつてあった未解決犯罪を、今になって解きなおすというのは、ポアロシリーズでもあった。

これとかね
「5匹の子豚」

5匹の子豚詳しくはこちらから

これは、16年も前に起こった殺人事件の犯人(有罪確定してる)の、無罪を証明してくれという依頼でポアロが動くというストーリー。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ネコ缶おススメの1冊やで。

ポアロおすすめはこちら

今回のスリーピング・マーダーもそれに近い。

だが「スリーピング・マーダー」は、事件があやふやなままで終わってるんや。

ちょっと複雑なこの話、読みこなすためのポイントをみていこうか!

「スリーピング・マーダー」ポイント1 とにかく登場人物を整理

「スリーピング・マーダー」、登場人物はさほど多くないが、この把握が必須。

「○○は▼の時に何をしていた」

いちいち、読みながら書いておくのも面倒やろうし、ネコ缶まとめとくで!

リチャード・アースキン
・ヘレンとインドに行く船で出会い、恋に落ちた人物
・妻子持ち(なのでヘレンとは結ばれなかった)
・事件のあった日、夫婦でヘレン宅の近くにいた
・リチャードは一人で、夜ヘレンに会っている
ウォルター・フェーン
・弁護士
・ヘレンの元婚約者だが、2度振られた
・事件の時はヘレン宅の近くにいた
・ヘレンに振られてはいたが、友人付き合いをしていた

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
この人めちゃかわいそうやで。

ヘレンに振られてインドに行ったんやけど、ヘレンはやっぱりあなたと結婚するって追いかけた。

でもその船の上で、リチャード・アースキンに会ったヘレンは、またしてもこの男を振ったんや・・・
ひどい~((+_+))

ジャッキー・アフリック
・ウォルター・フェーンの事務所で働いていたが、問題を起こしクビに
・ヘレンの元ボーイフレンド
・現在はバス会社の社長
・ヘレンが結婚してからも、豪華な車でたびたび家を訪問
ジェイムス・ケネディ
・ヘレンの兄で保護者(ヘレンを溺愛していた)
・医者
・事件があった時の第一発見者
・ヘレンがいなくなった後、手紙をもらっている
ケルヴィン・ハリディ
・ヘレンの夫(グエンダの父)
・ヘレンがインドから帰る途中の船で出会い、結婚
・ヘレンは自分が殺したと言い張る
・事件当日は、酔っぱらっていて、あまり覚えていない

これが「ヘレンを取り巻く男たち」のいきさつや。

ヘレン、モテモテやなあ・・・。

スリーピングマーダーポイント2 元・召使たちの証言は極めて重要

物語の中盤で、ヘレン達が住んでいた家の、召使たちの証言が出てくる。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ヘレンを取り巻く男たちの把握と共に、この3人の証言もしっかりメモっておこう!

特に「リリー・キンブル」という元メイドは、かなり色々重要なことを話してくれるで!


「ヘレンは殺されたのか?(だとしたら死体はどこに?)」

「ヘレンは駆け落ちしたのか?(だとしたら相手は誰?今どこに?)」

この2つの疑問が、「スリーピング・マーダー」の柱なんやけど、どっちを選んでも決め手がない。

ここをミス・マープルを監督として、チームを組んだ若い夫婦が捜査していくのが見ものやで!

アガサクリスティ(ミス・マープル)「スリーピング・マーダー」まとめ

スリーピング・マーダー
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ネコ缶評価

昔起こった事件を捜査というのは、当たり前だが難しい。

でもそこを、ミス・マープルが会話力で、若い2人が行動力で捜査してく。
特に若夫婦の行動力は、読者を引き込んでいくで。

ただ終盤、ちょっとミスリードが強い。

そこだけ気になるけど、読了後は(最終回やけど)ほんわかするで~。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ポアロのラストも、こんな感じにしてほしかった~(しつこい)

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