加賀恭一郎シリーズを読んでみたいと思っても、こう思う人もいるかもしれない。
そんなあなたに朗報。
今回ご紹介する「嘘をもうひとつだけ」は、シリーズ唯一の短編集なのだ。

短編やけど、中身は濃いからあんしんしてな!
早速見ていこう!
Contents
東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「嘘をもうひとつだけ」あらすじ&感想

「嘘をもうひとつだけ」はこの話からなる。
- 嘘をもうひとつだけ
- 冷たい灼熱
- 第二の希望
- 狂った計算
- 友の助言
50ページ前後の話が5つだけなので、あっという間に読めてしまう。
話を1つづつ紹介していこう
嘘をもう一つだけ あらすじ&感想

バレエの公演「アラビアンナイト」の初日が迫っていた。
みんなが稽古に熱中している中、寺西美千代はまたしても加賀刑事に話しかけられる。
早川弘子がマンションから転落死してから、加賀に会うのは4度目。
美千代が弘子と同じマンションに住んでいるから・・・・というだけではなく、なにやら加賀には考えがあるようで・・・
「眠りの森」もバレエの話だったが、野球とかスキーをテーマにした話も書く、東野さんの趣味の広さに驚かされる。
冷たい灼熱 あらすじ&感想

田沼洋次は帰宅して腰を抜かした。
妻の美枝子が殺されていたのだ。
そして1歳になる息子の裕太がどこにもいない・・・・
不審人物が侵入して美枝子を殺し、裕太を連れ去ったのか?
捜査員たちはそう考えた。
だが加賀刑事は一人、違ったことを考えており・・・
ニュースなんかでもよく聞くドラブルを、偽装工作したものだ。
トリックの妙なる様は、元技術者の東野さんならでは。
ガリレオ湯川だったら、もっと早かったかも?
第二の希望 あらすじ&感想

真知子は娘の理砂と暮らすシングルマザー。
体操の才能がある理砂を懸命に支え、二人三脚で頑張っていた。
だがそんな親子が暮らすマンション自宅で、男が死体で発見される。
その男は毛利周介。
真知子の恋人だった。
特に恋人ともめてる様子もなく、怪しいところのない母子だったが、加賀はなぜか真知子に執拗につきまとい・・・。
三毛猫は、バイオリン親子鷹の成功例だったが、こっちは失敗例か。
子供に自分の夢を託すというのは本当に危険なのだが、こんな危険はちょっと予想外・・

↑これ面白くて、三毛猫ホームズシリーズの中でもおススメ上位
狂った計算 あらすじ&感想

奈央子は、事故で夫を失ったばかりの未亡人。
ぼんやりしている奈央子を、周りはこんな目で見ていた。
だがしばらくたって、奈央子の元に来た加賀は、こんな事を聞いた。
中瀬は、奈央子の家を建てた際の建築士。
彼はなぜか、同じ時期に行方不明になっていたのだ。
関係ないと言いつつ、奈央子はなぜか落ち着きをなくしていく・・・。
奈央子に同情する女性も多いだろう。
だが中瀬の綿密な計画は、ある意味、奈央子の夫よりもヤバいのでは・・・
友の助言 あらすじ&感想

加賀は交通事故にあった友人・萩原を見舞っていた。
偶然だが、萩原は事故の当日、加賀に「相談があるから会ってくれ」と、持ちかけていたのだ。
怪我だけでなく、その相談内容は何だったのか心配をする加賀。
だが萩原は、なぜか頑なに相談内容を話そうとしなかった・・・。
普段、台所仕事などしそうにない加賀。
キッチンでの鋭い観察眼は、もしかしたら東野さん目線か。
東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「嘘をもうひとつだけ」まとめ

ネコ缶評価
超力作ぞろいの長編に比べると、短編はやはりパワー不足を禁じ得ない。
とはいえ、短い話の中に見せ場もちゃんとある。
短編でもここまでハラハラさせてくれるのは、やっぱり東野さんの腕。
読みやすくて、親近感も沸くで!
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