ガリレオシリーズ

東野圭吾(ガリレオシリーズ)「探偵ガリレオ」あらすじ・感想・ネタバレまとめ

東野圭吾には、加賀恭一郎シリーズの他に、こちらのシリーズがある

「探偵ガリレオシリーズ」

加賀恭一郎について知りたい方はこちらをクリック

帝都大学准教授・湯川学が、お得意の物理の知識を駆使して難(珍?)事件をバッタバッタと解決していくのだ。

今回ご紹介するのは、そのガリレオシリーズの第1弾のこちら

「探偵ガリレオ」

探偵ガリレオ
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湯川准教授のデビュー作を早速みていこう!

東野圭吾(ガリレオシリーズ)「探偵ガリレオ」あらすじ&感想

「探偵ガリレオ」は短編。
この5作からなる。

  • 燃焼る  (もえる)
  • 転写る(うつる)
  • 壊死る(くさる)
  • 爆ぜる(はぜる)
  • 離脱る(ぬける)

どの作品も「でんじろう先生」のショーのように、科学や物理の知識をベースとしたミステリーだ。

1作品60~70ページで読みやすいが、東野作品らしく中身は詰まっている。

1つずつみていこう

燃焼る(もえる)あらすじ&感想

深夜にたむろしている若者4人がいた。
その日も4人組は深夜に集まり、周囲の事も考えずに大声で話。

だがその時突然、仲間うちの1人の頭が突然燃え始めたのだ!

火は燃え広がり、死者も1人出る大惨事となった。

彼らが集まっていた所に、見慣れない石油入りのポリタンクがあったことが判明。

警察は、彼らのたばこの火が燃え移ったのだろうと見ていたが、若者たちは頭が先に燃えたと言って譲らない。

困り果てた刑事の草薙は、友人で物理学者の湯川に助けを求める・・・。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
この5作品の中では一番面白い作品。
「頭が突然燃える」っていうのは解りやすくて怖い。
ちょっとしんみり来る場面もある。

このタイトルはぜひ「燃焼る(もえる)」にしてほしいところだった。

転写る(うつる)あらすじ&感想

とある中学校の文化祭。
そこにとてもよくできたデスマスクが展示されていた。

たまたまそこに来ていた草薙が、しげしげとそのデスマスクを眺めていると1人の女性がそれを見てこういった。

 
 
これは行方不明になった兄です!

このデスマスクを作った中学生は、釣りに行った池で、デスマスクの型を釣りあげ、石膏を流したという。

ためしに釣り上げたという池を捜査してみると・・・

本当に死体が上がったのだ!

だが湖に沈んだ死体から、自然に型がとれるという事があるのだろうか?

湯川の知識が光る。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
そこまでそっくりに出来たというデスマスクはぜひとも見たいところだった。

少々トリックに重きを置きすぎかな・・・。

壊死る(くさる)あらすじ&感想

風呂場で高崎邦夫の死体が発見された。

血圧も高かった邦夫。

最初は心臓発作でも起こしたのではと思われたが、死体に1か所、不審な点があった。

右胸が直径10センチほどグレーになっており、そこだけなんと細胞が壊死していたのだ。

死体全体ではなく、なぜそこだけが壊死しているのか?
殺人だとしても、どうやったらそんな殺し方ができるのだろうか・・・

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
この作品の登場人物が皆さん揃いも揃ってどうしようもない。

ところで細胞の壊死と普通の壊死は違うのだろうか?

「探偵ガリレオ」のトリックは、素人には想像もつかない事だが、その中でも「壊死る」のトリックはNO1。
理系でないネコ缶はさっぱり解らへんかったわ~。

爆ぜる(はぜる)あらすじ&感想

妻と海水浴に来ていた梅里。
のんびりと妻が、ビーチマットで海に浮かんでいるのを眺めていた。

すると突然海から、轟音と共に黄色い火柱が上がった。

その火柱が上がったところは妻のビーチマットの所。
当然妻の律子は死亡した・・・。

だがミサイルが撃ち込まれたわけでもないし、海底火山が噴火したわけでもない。

なぜ突然海が爆発したのか?

爆発する直前、律子が誰かから話しかけられていたが、それは事件と関係あるのだろうか・・・。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
「突如海から上がる黄色い火柱」っていう設定がド派手。
映画みたいだ。

大学の仕組みの苦しさみたいなものが書かれているが、東野さんの経験だろうか。

離脱る(ぬける)あらすじ&感想

マンションの一室で女性の死体が見つかった。
容疑者として、彼女の見合い相手だった栗田が捕まる。

だが彼はこう言った。

 
 
死亡推定時刻の頃、自分は別の場所にいた。
体調が悪くて車の中で寝ていたのだ。 

彼の車は赤のミニ・クーパー。
目立つ車だったが、栗田が言った場所でその車の目撃情報はない。

栗田の犯行と思われたが、重要な目撃証言が出てきた。

その証言者は小学生の男の子。

彼はこういった。

 
 
体が急に浮いたみたいになって、窓の外から赤い車を見た 

彼のいう事が本当なら、それはいわゆる幽体離脱だ。

だがそんなことが、本当に起こりうるのか?
そして幽体離脱で見た証言は、有効なのか?

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
漫才師の「ざ・たっち」を思い出してしまうネコ缶はやっぱり関西人。

トリックより忠広君が少々気の毒という思いが残る。
お父さんは悔い改めて欲しいところだ。

東野圭吾(ガリレオシリーズ)「探偵ガリレオ」 まとめ

探偵ガリレオ
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ネコ缶評価

難事件を物理学の知識で解く湯川はすごいし、新しいジャンルの探偵を生み出した東野さんはすごいなと素直に思う。

だがやっぱりこの感じは否めない。

実験優先・科学や物理の知識からひねり出された事件というのが鼻につく

またネコ缶は文系人間なので、「ふーん、すごいね」としか思えないところも多い。

理系の人ならもっと楽しめるかな~。

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