「罪の声」の映画のプロモーションビデオを、とあるショッピングモールで見た。
くしくもその2・3日前、電車の広告で、こんなものも見た。
「『罪の声』作者・塩田武士講演会」
という事は、映画見ろってことだな!と深読み。
内容を調べてみると、昭和の大事件「グリコ・森永事件」を元にしているとか!
この事件を、リアルタイムで覚えているネコ缶。
これはもうぜったい映画観よう!と思ったな~。
でもやっぱ映画観る前に、まずは原作読んどかなきゃね・・・という事で、原作熟読。
そして、今回、満を持して、映画観てきました!
140分と長めやけど、原作より悲劇の家族のことをクローズアップされていて良かったで!
詳しい内容、ご紹介します!
Contents
罪の声 映画 あらすじ
京都で、親の代から続くテーラー店を営む曽根俊也。
ある日何気なく家で見つけたテープを再生してみると、こんな声がした。
「きょうとにむかって、いちごうせんを・・・にきろ、ばーすーてーい、じょうなんぐーの、べんちの、こしかけの、うら」
疑問に思いながらも、同時に見つけたノートに目を走らせるとこんな文字が
「ギンガ」「萬堂」
これは「ギン萬事件」の資料なのか?
このテープの声は、事件の時に犯人グループが使用したものではないか?
そして何よりこの声は、幼い時の自分の声だった!
もしかしたら、自分や親族が、世間を騒がせたギン萬事件の当事者なのか?
途方に暮れた曽根は、迷った挙句、父と伯父の友人、堀田に相談。
テープやノートも見てもらう。
そこから曽根と堀田の真実への追及が始まる・・・。
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大日新聞は年末企画として、昭和・平成の未解決事件を扱うことになった。
大阪本社が扱うテーマは「ギン萬事件」。
阿久津はその取材班の一員となった。
大阪本社は、ギン萬事件の少し前、ヨーロッパでハイネケンの社長が誘拐された事件。
そこに東洋人が絡んでいる・・・という事から始めることとなった。
ハイネケン事件と、ギン萬事件は関係があるのだろうか?
半信半疑ながらも、英検準1級の腕を買われてイギリスに飛ぶ阿久津。
年末までに、ギン萬事件のネタは上がるのだろうか?
立場も目的も違う曽根と阿久津。
この2人が、同じ事件の真実を探し出す。
2人は真実にたどり着けるのだろうか?
そして昭和の未解決事件は解決するのだろうか?
そして事件は、思ってみなかった犠牲者を出していたことに気づく・・・・。
罪の声 映画 感想
原作を映画化した場合、こういうことがよくある。
「罪の声」も、ご多分にもれず、そういったところがかなりあるので、見る前の注意点を書いておこう。
「罪の声」映画を観る前にやっておいた方がいいこと
映画を見る前に、できればやって欲しいことはこれ。
これから映画を見る人は、映画を観る前に原作を読んでおくこと!
映画は本と違って、事件の顛末、真相はこうではなかったか、こんな犯行グループで、こんなことを裏でやって・・・ということは、あまり触れていない。
むしろ、この視点を重視して、映画は作られているな・・・とネコ缶は感じた。
犯罪に巻き込まれた家族が、その後どうなったのか
映画2時間半のうち、1時間は生島家のことに費やされていたのではないだろうか。
※生島家・・・ギン萬事件の犯人グループの一人の家族
ネコ缶は原作を読んでおいて、あらかじめストーリーを理解しておいたので、安心して映画の世界観に没頭出来たように思う。
なので原作を読んで、事件のあらましをしっかり理解したうえで映画を見たほうが、消化不良にならなくて済む。
ちょっと面倒かもしれないが、映画をしっかり味わいたい人はやっておいた方がいい。
さて次は、映画ならではの見どころを見ていこう。
「罪の声」映画は俳優さんが魅力的
「罪の声」は原作もそうだったが、登場人物がやたらと多い。
映画もそうだ。
本ではあまりイメージできない人物を、ドンピシャに見ることができるのは映画ならでは。
特にいい味出してるなと思ったのがこの人たちだ。
大日新聞の、阿久津の上司お二人(松重豊・古舘寛治)
このお二人は関西弁も自然で、こんなおっちゃんいるよなあ~と思わせてくれる。
芝居も抜群にうまくて、さすがだ。
生島総一郎(大人)(宇野祥平)
大人になってからの総一郎は、不幸をしょって生きてきましたと・・・いう感じがひしひしと出てて、本当に良かった。
ラストは、この人の名演技で泣ける・・・。
天地幸子(大人)高田聖子
望の友人役で、1回しか出ない。
が、迫真の演技をしてくれて泣けた。
着てた服から話し方から、45歳くらいの悲しみ抱えたオバサンにしか見えなかった。
マジで上手かった。
曽根俊也(星野源)
曽根(星野源)は「あまりガツガツしてない、テーラーの2代目若旦那感」が出ていてよかった。
知らなかったとはいえ、事件に思いがけなく加担していたことで悩むさまを、「し乃」の板前とのやり取りで、うまく表現していたと思う。
小栗旬(阿久津英士)
阿久津はイメージと違った。
どう見ても小栗旬、新聞記者に見えない。
観る前から不安やったけど、やっぱり今一つやったかな・・・。
優しい新聞記者という触れ込みやったけど、残念ながらそういう風にも見えなかった。
「罪の声」 テーラー曽根のお店が素敵やった
これも映画ならではなのだが、曽根のお店の外観がかっこよかった。
テーラーってあんまり流行らないし、ちょっとさびれた古い店・・・というイメージしか持っていなかったが、映画ではイギリスにある、小さなお店っぽい外観に仕上げていてナイスだった。
そしてテーラー曽根のご主人も、体にぴったりした、おしゃれなスーツやベストを毎回来て登場。
店舗の外観はかっこよかったが、住宅部分は昭和の香りが漂うというのも、ありうるな~という感じでナイスだった。
罪の声 映画 まとめ
ネコ缶評価
昭和の大事件の真相より、犯罪を犯した人間の家族にテーマを合わせることで、いい映画になったと思う。
もしかしたら、グリコ・森永事件の陰で、こんな風に悲しんだ家族がいたのかも・・・とリアルに思わせてしまう。
とはいえ、映画だけでグリコ・森永事件(ギン萬事件)の真相を理解するのはちょっと難しい。
原作でストーリーをしっかり理解し、映画では犯罪の影の家族の悲しみなどを観る・・・という風にしたらベストやと思うで!
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