東野圭吾さんのシリーズものはこの2つ。
- ガリレオシリーズ⇒「ガリレオシリーズ」詳しくはこちら
- 加賀恭一郎シリーズ⇒「加賀恭一郎シリーズ」詳しくはこちら
どちらも有名で大人気。
映画にもなっており、それぞれ人気のイケメン俳優さんが主役を演じている。
今回、こちらの最新作が出たので早速読んでみた
「あなたが誰かを殺した」
今までとはまるで違う展開で、従兄弟の松宮脩平も出てこない「純・加賀恭一郎」に大満足な出来だった。
詳しくみていこう!
Contents
東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「あなたが誰かを殺した」あらすじ
8月の別荘地、4つの裕福な世帯が集まり、バーベキューパーティが催された。
彼らは毎年この別荘地で夏を過ごすメンバー。
いつもの様に楽しくパーティを終え、それぞれの別荘に帰宅した夜・・・
なんと、別荘地で無差別殺人事件が起こる。
被害者は全部で5人。
全員がナイフで刺し殺されており、避暑地の閑静な別荘は騒然とする。
同じころ・・・
別荘地近くの「鶴屋ホテル」で遅めのディナーを注文した、一人の地味な若い男がいた。
彼は豪華なコース料理を一人でテキパキと食べ、高級なワインをガブガブ飲んでいた。
いぶかしがりながらも、サービスをする給仕やソムリエ。
その一人客は食事が終わるとこう告げる。
別荘地で起きた殺人事件の犯人は僕だ
そう言った男は血まみれのナイフを取り出して・・・。
加賀恭一郎シリーズ、待望の11作目!
東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「あなたが誰かを殺した」感想
久しぶりの加賀恭一郎シリーズ。
2013年に「祈りの幕が下りる時」が出て以来だから、実に10年ぶりだ。
⇒「祈りの幕が下りる時」詳しくはこちら
加賀恭一郎はほとんど出てこんからな~
「祈りの幕が下りる時」で、加賀の複雑な家族関係などは完結した。
今回はそこからどうつなげていくのか・・・。
ネコ缶、そこに興味があったが、結果はこれ。
何事も無かったかのように物語は始まった
Σ(゚Д゚)
フッツ―に始まって終わり。
Σ(゚Д゚)
ちなみに松宮脩平はお休み。
とはいえ、そこは加賀恭一郎シリーズ。
見どころは沢山あったので、そこを紹介していこう。
「あなたが誰かを殺した」見どころ1 とても変わった構成
とても変わった構成だった。
事件発生→犯人逮捕
ここまでがなんと44ページ。
だが本そのもののボリュームは309ページなのだ。
こういった声が聞こえてきそうだが、これは事実。
それ思うとこれは超ハイスピードよな
本来なら、事件までに、各登場人物の紹介・気質などの一連の流れがタラタラと書かれる。
その紹介があらかた終わったら事件が次々に起こる。
で、場合によっては事件に合わせて、人が20ページに1人位殺されていくだろう。
くどいようだが「あなたが誰かを殺した」は、44ページまでの間に、殺され役はすべて殺される。
その後、新しく事件が起こったり人が死んだりすることはない。
最初から犯人が解ってて、加賀がそのトリックを見破っていく・・・みたいな感じ?
確かにコロンボ形式・古畑任三郎形式なら、犯人は最初から解ったうえでのスタート。
だがそうでもない。
「あなたが誰かを殺した」は、犯人は捕まっても(しかもこの犯人、正真正銘の犯人)、なんでやったのか、どうやって殺したのかが皆目わからないのだ。
その上、1人ではこの犯行は絶対無理という事までも解ってくる。
さあ、遺族のみんなでどうやって殺したのか、共犯は誰なのか考えましょう・・・というそんな構成なのだ。
この構成を知った時、ネコ缶はこう思った。
これはネコ缶、ビビったなあ・・・。
残された遺族と一緒に、ホワイトボードで謎解きやもんなあ・・・。
読者も紙とペンを持ち、登場人物や時系列などをメモっていこう!
そうした方がより楽しく「参加」できるで!
期待したらあかんで!
⇒「どちらかが彼女を殺した」詳しくはこちら
⇒「私が彼を殺した」詳しくはこちら
「あなたが誰かを殺した」見どころ2 特大どんでん返し
「あなたが誰かを殺した」は、特大どんでん返しでフィナーレになる。
などと読者がエピローグを読んでいた瞬間・・・。
特大どんでん返しが来る
どんでん返しはよくある手法だが、ここまでびっくりしたのはネコ缶「ひらいたトランプ」以来。
⇒「ひらいたトランプ」詳しくはこちら
東野圭吾さん、うまい!とうなる瞬間だ。
そして「加賀恭一郎に嘘は通用しない」という、この物語を通して流れるキャラ設定のブレなさ加減にほれぼれする。
それだけではない。
この特大どんでん返しは、しばらくするとこの理由にも気づかせてくれる。
加賀の恋人役(・・・って言うほどでもないけどな)の金森登紀子が、本来なら設定されるべきだった春那役に設定されなかった理由
と思ったけど、ラストでそうしなかった理由が解った。
さすが東野さんやな
東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「あなたが誰かを殺した」まとめ
ネコ缶評価
謎解きゲームが好きなネコ缶だから十分楽しめた。
が、加賀以外の警察を参加させたり、犯人を黙秘させるなど、謎解きの舞台を作るのにちょっと無理をした、都合よく運ばせたい感じはやっぱりある。
⇒ミステリー好きが送る「おススメ謎解き脱出ゲーム」
とはいえ、加賀恭一郎の魅力(優しさ、洞察力、そして嘘を絶対に見破る鋭さ)が、余すところなく描かれ、十分楽しめた
加賀恭一郎シリーズ好きで今まで読んでいる人なら、十分楽しめる1冊だ。
ここで加賀恭一郎シリーズに触れて、興味があったら加賀シリーズを最初から読むのも良いで!
加賀恭一郎に興味を持った方はこちら⇒「ガリレオ」だけじゃない東野圭吾のキャラ「加賀恭一郎シリーズ!
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