大山誠一郎

大山誠一郎「時計屋探偵の冒険」あらすじ 感想 ネタバレ

先日、「犯人に告ぐ3」を読んで(聴いて)大変面白かったのだが、メンタルを大分削がれて疲れた。
「犯人に告ぐ3」はこちら

サクッと読めるミステリーは無いか・・・と探していたところ、丁度図書館から予約していたこの本が届いた

「時計屋探偵の冒険」

時計屋探偵の冒険
created by Rinker

お祖父さんから時計屋を受け継いだ若い女性が探偵役をするのだが、アリバイ崩しが専門。

それを見込んだ捜査一課刑事の「僕」が、行き詰った事件を持ち込む・・という少々変わった設定なのだ。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
「時計屋探偵の冒険」は2作目やな

1作目「アリバイ崩し承ります」こちら

斬新な設定のミステリー、今回の出来はいかに?
詳しくみていこう

大山誠一郎「時計屋探偵の冒険」あらすじ 感想

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
このミステリーは短編なので、いつものように、あらすじと感想をまとめて書いていくで! 

「時計屋探偵の冒険」はこの5つの話からなる。

  1. 時計屋探偵と沈める車の殺人
  2. 時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ
  3. 時計屋探偵と一族のアリバイ
  4. 時計屋探偵とに律背反のアリバイ
  5. 時計屋探偵と夏休みのアリバイ

詳しく内容をみていこう。

時計屋探偵と沈める車の殺人 あらすじ、感想

資産家の藤村孝蔵が久院ダム湖で車ごと沈んでいるのが発見された。

彼は睡眠薬を飲まされており、他殺と断定される。

容疑者として挙がったのは甥の藤村裕樹。
だが裕樹には、犯行時間に仲間とマージャンをしていたという絶対のアリバイがあって・・・。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ネコ缶、殺害トリックまでは解った。
割とオーソドックスなトリックで、バイクに詳しい人なら結構簡単かも。

時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ あらすじ、感想

政治家・戸村政一の秘書、名越徹が焼死体で見つかった。

名越に弱みを握られていたらしい、戸村に容疑がかかる。
だが彼は殺害時刻に、鉄壁のアリバイがあった。

自分が主催するパーティ会場におり、500人の支援者に囲まれていたのだ!

戸村のアリバイが崩せないまま、第2の殺人事件が起こり・・・。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
設定に度肝を抜かれるよな。

500人の証人って、政治家ならでは。
芸能人なら1万人とかライブとかで出来ると思うので、次はこれでぜひ。
トリックはかなりアクロバット。
謎の男「安本」の存在に注意だ

時計屋探偵と一族のアリバイ あらすじ、感想

資産家の富 健一が何者かに殺された。
容疑者は姪・甥の合計3人。
3人すべてにアリバイがあったが、1人のアリバイが崩れ解決かと思いきや・・。

なんとその1人は真犯人ではないことが解る。

犯人はどこに?

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
驚きのアリバイ2段崩し。
短編でこれをやってのけたのはあっぱれ。
容疑者の宇川蒔絵が、女優である必要はなかったのでは・・

時計屋探偵と二律背反のアリバイ あらすじ、感想

中石沙都子という女性の他殺死体が発見された。
疑われたのは別居中の夫・純一。

だが彼には驚きのアリバイがあった

沙都子を殺害したとされる時間に、自分の愛人を殺害していたというのだ。

警察庁、県警の対立も生んでしまった、この事件の結末はいかに?

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
2の「多すぎる証人のアリバイ」に近い、かなりアクロバットな設定。

「にりついはん」というタイトルとトリックに、作者の幅広い知識が感じられる。

時計屋探偵と夏休みのアリバイ あらすじ、感想

美術部のエース・桐山周がコンクール用に作った彫刻が破壊された。

破壊されたと思われる時間に、茶道部部長の漆原玲子が部室を離れ美術部の近くにいたという。

玲子は周の彫刻を破壊したのか?
時乃の実践デビュー事件。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
 「僕」とのデートで話す、時乃の高校時代の思い出の事件。
誰も死なない上ハッピーエンドな結末なので、ふんわりしたミステリーに仕上がっている

大山誠一郎「時計屋探偵の冒険」まとめ

時計屋探偵の冒険
created by Rinker

ネコ缶評価

アリバイに特化した作品のせいか、少々無理やりな感じもするが、その分中身は濃い。

短編という事もあり、割とすぐに読める。
おススメは②の「時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ」かな。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
重くない、清涼剤のようなミステリーが読みたいときにおススメの1冊だ
こちらの記事もおすすめ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です