大山誠一郎

大山誠一郎「アルファベット・パズラーズ」あらすじ、感想、ネタバレまとめ

アルファベットを殺人に使ったとして、(超)有名なのはこちら

「ABC殺人事件」

「ABC殺人事件」について詳しくはこちら

そして今回ご紹介するこちらの作品も、タイトルにアルファベットが入っているのだ。

「アルファベット・パズラーズ」

アルファベット・パズラーズ
created by Rinker

名探偵が東奔西走・・・というABC殺人事件とは違い、ちょっとリッチなマンションのオーナーと、間借り人4人が主役。

起こった事件の犯人は誰か?という謎解きを、お茶など飲みながら討論するという設定なのだ。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
優雅やなあ~。火曜クラブみたいやで(笑)

では紹介しよう。
「アルファベット・パズラーズ」!

出版の本によっては「Cの遺言」という作品が入っているようです。

ネコ缶の読んだ本には、それはありませんでした、残念!

大山誠一郎「アルファベット・パズラーズ」あらすじ・感想

「アルファベット・パズラーズ」は短編だ。

とはいえ、この4人がレギュラーで、毎回登場してくれる。

峰原卓・・マンション「AHM」のオーナー。元弁護士で犯罪を研究している。年齢は50代半ば。
後藤慎司・・警視庁捜査一課の刑事。32歳。
奈良井明世・・翻訳家。慎司とケンカ友達?32歳。
竹野理絵・・精神科医。おっとりしているが頭は切れる。32歳。

年上の峰原が、若手の3人をまとめている感じで物語は進む。

では3つの話を紹介していこう!

「アルファベット・パズラーズ」 Pの妄想

資産家の西川珠美がこんな被害妄想に取りつかれていた。

西川珠美 
西川珠美 
家政婦に毒殺されてしまう・・・。

妄想はひどく、アフタヌーン・ティー・パーティでも、缶入りの紅茶を出すしまつ。

長年勤めていた家政婦も、あらぬ疑いをかけられ、いたたまれない。

ところがティーパーティの夕方、部屋で休んでいた珠美が、毒殺された死体で見つかった!

しかも、缶入りの紅茶を飲んで死んでいたのだ。

犯人はどうやって、毒殺を恐れていた珠美に、毒入り紅茶を飲ませたのか?

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ちょっと動機とトリックに無理を感じる。

着眼点はいいんだけど、このトリック本当に出来るのかなあ?・・・という印象を受けてしまう。

「アルファベット・パズラーズ」 Fの告発

夜中の12時に、一本の電話が警視庁にかかる。

 
 
仲代彫刻美術館の、特別収蔵品室で、室崎順平という学芸員が殺された 

警察が駆けつけてみると、連絡通り刺殺された室崎順平の死体が・・・。

しかしこの部屋は、指紋のセンサーでしか鍵が開かない。

開けることができるのは、被害者を含め3人しかいないのだ。

そしてその3人には、それぞれアリバイや、ナイフを使えない理由があった・・・。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
トリックはよくできているが、動機が少々苦しいかも・・・。

クリスティではよく出てきた手段やけど、このご時世で気づかずにやり過ごせるだろうか・・・。

ちなみに「赤い博物館」でも、同じトリックあるなあ。

赤い博物館詳しくはこちら

「アルファベット・パズラーズ」 Yの誘拐

「Yの誘拐」はかなり長く、話の雰囲気もガラッと変わるので、これだけ詳しく説明していこう

Yの誘拐あらすじ

仕事も順調、家族も仲良く健康で、幸せに暮らしていた成瀬正雄。

だがある日、息子の悦夫が誘拐された。

1億円を出せ、警察には言うな、言うと息子の命はないと言う犯人。

正雄は言われた通り、犯人に指定された場所に、1億を持っていく。
そして置いて立ち去るが、犯人は現れない。

不審に思っていると、突然1億を置いた場所が爆発!

なんとその場所の2階には、息子がいたことも後から判明。

犯人 
犯人 
お前が警察に言ったから、約束通り息子を殺した。
お前のせいだ!
 

そう告げる犯人。

その後、警察はいくつかの証拠を見つけはしたが、犯人は捕まらなかった・・・・。

月日は流れ、12年後。

わずかな手掛かりを元に、AHMの4人は真犯人を探すことに。

真犯人は見つかるのか?
そして犯人は、何故大事な身代金も人質をも爆発させたのか?

Yの誘拐 感想

一番長くて、一番力の入った作品。

この作品のために「Pの妄想」「Fの告発」があると言っても、過言ではないかもしれない。

緊張感あふれる児童誘拐の前半、遺族の悲しみ・事件のその後の中盤。
そして後半は怒涛の謎解きと、テンポよく進んでいく。

不可能かと思われた、12年前の事件の謎解きに挑む4人。
渾身の推理の後、事件解決と思われた後・・・・

驚きの真実にたどり着く。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
後半の謎ときは、4人が何度も、いろいろな推理を展開。
その推理パターンの多さに感心するで!

大山誠一郎「アルファベット・パズラーズ」まとめ

アルファベット・パズラーズ
created by Rinker

ネコ缶評価

最初は割と平凡な話。
4人の動きもちょっとぎこちない。

でも「Yの誘拐」はそれまでとは一変。
グイグイと読者を引っ張り込む話でよかったで!

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ネコ缶が読んだ本に 「Cの遺言」がなかったのは残念やな~。

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