加賀恭一郎シリーズ

東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「眠りの森」あらすじ・感想・ネタバレまとめ

くどいようだが、ネコ缶の2022年の目標はこれである

ブログ始める前に全巻読破した、東野圭吾さんの書評をブログにアップする!
まずは加賀恭一郎シリーズから!

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
前にも書いたけどな

加賀恭一郎シリーズ第1段「卒業」

てなわけで今回ご紹介するのは、その目標第2段「眠りの森」

「卒業」からすでに何年かたっており、加賀もいっぱしの捜査一課の警察官になってる。

 
 
あれ?教師になったんやなかったん? 

って思うよな。

でも「眠りの森」では、もう一つの選択肢だったはずの刑事になってるのや。

このいきさつは、またブログに書くとして、デカになった加賀の最初の作品みていこう!

東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「眠りの森」あらすじ

高柳バレエ団の事務所に、夜泥棒が入った。

不運なことに、たまたまそこに用事で居合わせた、バレエダンサー・斎藤葉瑠子が、もみ合いの末花瓶で殴り殺してしまう。

事件は正当防衛で、すぐにカタがつくと思われた。

しかし大金がありそうにもない、バレエ団の事務所に入り込んだことがどうもおかしい。
そのうえ泥棒(風間利之)はお金に困っていた様子も無い。

これは本当に、金目当ての空き巣狙いなのだろうか・・・・?

バレエ団員たちが、不安を抱えながらも次の公演のレッスンをしている途中・・・

演出家の梶田康成が、毒殺されてしまう。

しかもリハーサルの最中、客席から舞台に指導している最中だったのだ。

皆の眼がある中、どうやって殺したのだろうか?
そして最初の空き巣狙いとこの事件は、何か関係があったのか?

動揺するバレエ団員たちをしり目に、またバレエ団員の1人が倒れて・・・・

デカになった加賀恭一郎・初めての作品!

東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「眠りの森」感想

これを読む少し前に、ネコ缶こちらのマンガ夢中で読んでいた。

舞姫(テレプシコーラ)
created by Rinker

バレエに賭ける少女たちの過酷な日常と、少々閉鎖的なバレエ界の内情を描いたもの。

山岸涼子さん(大好き)の繊細なタッチが、冴えに冴えた名作だ。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
このマンガのおかげで、「眠りの森」の理解が深まってよかったで。
「ローザンヌ」って、何のことかもすぐに解ったしな。

もちろん第2部も読んだわ。

もちろんこのマンガ読まんでも「眠りの森」の謎ときには、なんの関係もないしな!

さて感想と見どころをみていこか~。

「眠りの森」 見どころ1 3つの事件

「眠りの森」には、この3つの事件が起こる。

  • 高柳バレエ団への空き巣ねらい
  • 脚本家・梶田康成の毒殺
  • バレエ団員への毒入りコーヒー

空き巣の犯人(葉瑠子に殺された人物)の身元が「風間利之」ということは、割と早く解る。

事件の前半のメインは、この風間と高柳バレエ団のつながりを見つけること。
そして後半は、けいこ中に殺された梶田殺人のトリックと犯人を見つけることになるだろう。

が、立て続けに起こる3つの事件の接点が、皆目わからないのだ。

物語中ほどで、2年前に風間利之がバレエ団の1人と接触を持ったらしいが、それでも空き巣には全く結びつかない。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ましてや脚本家の梶田が殺された時とか、毒入りコーヒー事件の時にはもう、風間は死んでるしな~。 

ラスト近くなって、風穴が1つ開いてから一気に謎が解決に向かう。

謎を解くカギは、閉鎖的なバレエという世界で生きている人たちの過酷さと素晴らしさ、そして息苦しさだ。

「それしか生きる道がない」
「ほかの世界と接点がない」

と言うのは、時として残酷になる・・・・。

舞姫(テレプシコーラ)を読んでも、「眠りの森」を読んでもネコ缶はそう思ったな。

「眠りの森」 見どころ2 恭一郎のロマンス

「卒業」は、恭一郎が沙都子へプロポーズする所から始まる。

そしてその後、全く進展を見せずに物語は終わり、ネコ缶はじめ読者としては当然こう思うだろう。

 
 
あのあと2人は、どうなったのかしら・・・・ 

今回「眠りの森」では、何事もなかったかのように、加賀恭一郎は独身で登場だ。

 
 
ああ・・・結局沙都子とは別れたんやな・・・・気の毒に・・・ 

とはいえ、海外へ行った沙都子からはお手紙なども来ているので、円満なお別れだったと見た。

しかし眠りの森でも、恭一郎のロマンスはちゃんと用意されている。

バレエ団の浅岡未緒との恋だ。

恋愛とミステリーをむやみに掛け合わせることには、ちょっとうるさいネコ缶。

でも「眠りの森」の恋愛は・・・ナシよりのありだ。

なぜなら加賀と未緒が惹かれあい、話すことによって、内気な未緒から事件に関係する重要な証言を引き出せているからなのだ。

ラスト近く、レッスンを休んだ未緒を見舞う、胸がキリキリするような場面。

「なんでもないんです」と彼女は答えた

「ただ何となく今日は・・・・あたしのために誰かが、話をしてくれるのを聞いていたかったんです。
あたしだけのために」

「眠りの森」 p287

これは加賀恭一郎と未緒が、惹かれあっていなければ引き出せなかった何てことないセリフ。

これが後から重要になってくるのだ。

この、恋愛と関係者の証言という、バランスは絶妙にうまかったと思う。

・・・とはいえ「卒業」に続き、立て続けに恋愛を絡ませると、クールな加賀恭一郎のイメージが少々崩れる。

この後、恋愛モードはお休みになるのでそこは良かったなと思うのだ。

東野圭吾(加賀恭一郎シリーズ)「眠りの森」まとめ

ネコ缶評価

第三の毒入りコーヒー事件については「いつ、どのような手段で」という解明があいまいだったような気がする。

ネコ缶さとこ
ネコ缶さとこ
ほかの2つの事件よりは、事件の重さ的には軽めやからいいかもしれへんけどな・・。 

恋のラストも問題が無いとはいえない。

恋のラストは少々メロドラマっぽく、そこまでやらなくても・・・の感は否めない。

とはいえ、前回に比べて女性の描写が詳しく、繊細になったようにも思える。

さてこの先、加賀恭一郎はどうなるのか・・・。

次回を楽しみに!

こちらの記事もおすすめ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です