コクリコがミステリーに目覚めたのは、13歳の時、アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」が起源。
そこからミステリーに、はまりまくっていくネコ缶、今回読書ブログを立ち上げるにあたって、もう一度アガサクリスティをおさらいしたで!
そこで今回は「雲をつかむ死」いってみよ!
アガサクリスティ(ポアロ)「雲をつかむ死」あらすじ
飛行機・プロメテウス号の中で、イギリスに到着する直前、一人の老女の死体が見つかった。
彼女の名前はマダム・ジゼル。高利貸しの女性だった。
死体になる前に、一匹の鉢が飛び、彼女の首には刺されたような跡があった。
飛行機という密室の中にいたのは、客室乗務員とポアロを入れた13人。
みんな口をそろえてこう言う。
「マダム・ジゼルなど知らない」
だがのちに出てきたマダム・ジゼルの手帳から、何人かがジゼルと深い関係にあったことが解っていく・・・。
ジゼルのそばにあった「吹き矢の矢(とげ)」とポアロの座席に押し込んであった「筒」は何だったのか?
誰がみんなに、飛行機の中で気づかれることなくマダム・ジゼルを殺せたのか?
マダム・ジゼルの巨額の資産を、相続することが出来るという娘はどこに?
灰色の脳細胞がさえわたる!
アガサクリスティ(ポアロ)「雲をつかむ死」感想
面白い。
さすがアガサ・クリスティー(ポアロ)だとうならせる展開と伏線。
「つつ」と「とげ」の存在は、どうやってみんなに解らないように使えるのか?と最後まで読者を惑わせてくれた。
そして一番動機があって、怪しいと思える人物は、絶対に殺せないような場所にいるという設定。
このあたりで読者はお手上げになってしまうのだ。
そこに颯爽と、マダム・ジゼルの娘なる人物が登場。
・・・・と思っている間になんとその人物も、あっけなく(登場して10ページくらいで)殺されてしまうのだ。
完全にお手上げのときに、満を持してポアロの謎解きが始まるのだが・・・犯人と結末が意外過ぎて、結末は2回読むこと請け合いだ。
謎解きポイントは、なんといっても「容疑者の持ち物」。
一応持ち物リストは書いてくれているのだが、ここで「なんでこれ持ってんの?」と気づくことが出来たら、ポアロと一緒にそこから展開していける。
ネコ缶さとこのネタバレ注意報!
マダムジゼルの娘は、実は物語終盤で初登場!・・・ではない。
どーってことないチョイ役が、実は大きな役をしていたんだ~と、口をあんぐりさせることは、アガサクリスティの十八番(「杉の棺」「なぜエヴァンスに頼まない?」とかね)
今回もいかんなく発揮されています。
「杉の柩」詳しくはこちら
「なぜエヴァンズに頼まない?」詳しくはこちら
アガサクリスティ(ポアロ)「雲をつかむ死」 まとめ
ネコ缶サトコの評価
「雲をつかむ死」は、「ポアロ、ええやっちゃなあ」ということもたっぷり思わせてくれる。
「ナイルに死す」ではこれから行うであろう犯人(ヤル前から解ってるてのが凄い)の殺人を、やんわり諭して、辞めさせようとしてくれるしな。
犯人辞めへんかったけど(苦笑)。
ポアロは何気に人を思いやってくれるので、鼻につくような几帳面さや、傲慢と思われる自信が緩和されるのだろうなあ~と思う。
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