トリック、内容、構成・・・・。
今読んでも面白いし、とても100年近く前に書かれたとは思えへん。
そこから4年後、ネコ缶のミステリー好きに、ダメ押しをした本がある。
それが今回紹介するこれやな。
「オリエント急行殺人事件」!
何度か映画にもなってるな。
豪華な寝台列車内で起こる密室殺人。13人の容疑者のだれが犯人なのか?
証言の裏もとれない、指紋も調べられない中、どうやって犯人を見つけるのか・・・。
もうこの設定がゾクゾクするくらいええやんか!
それじゃあいってみよか!「オリエント急行殺人事件」!
Contents
アガサ・クリスティ(ポアロ)「オリエント急行殺人事件」 あらすじ
豪華寝台列車、シンプロン・オリエントエクスプレスには、人種も年齢も階級も様々に違う人間が集まり、旅を楽しんでいた。
ところが夜中に、オリエント急行が雪のため立ち往生。
その車内で、なんと老富豪ラチェットが死体となって発見される。
しかもこの老富豪は、命を狙われていて、ポアロに警備を依頼していたのだ。
駅を出てからは、誰も出入りしていない。
犯人はこの列車内にまだいる・・・?
容疑者の証言の裏もとれない、電報も打てない状況の中で、ポアロは犯人を見つけることが出来るのか?
アガサ・クリスティ(ポアロ)「オリエント急行殺人事件」 感想
アガサクリスティのベスト10を挙げろと言われたら、9割の人(いや全員かもしれない)が「オリエント急行殺人事件」を挙げるに違いない!
・・・と思われるくらいの名作中の名作。
名作といわれるポイントはいくつかある。詳しくみていこう。
「オリエント急行殺人事件」名作ポイント1 密室が必然
作者が、密室物を書きたくて密室を作ったような不自然さが、全くないのがいい。
「これ密室にする必要があるのんか?」って、言いたくなるような密室ものが。
雪で列車が止まってしまった・・・という、どうしようもない状況が、自然と密室を作っている。
これがナイスやな!
この辺りの面白さは「大空の殺人」(こちらは飛行機内という密室)「ナイルに死す」(こちらは船内という密室)と同じ。
「オリエント急行殺人事件」名作ポイント2 豪華列車と殺人というコントラスト
豪華な列車は、シニアを中心に今でも大人気だ。
でもはポアロの時代は、ある程度裕福で、もっと今より限られた人しか、乗れないようなものだったろう。
そんな人たちの中で起こる殺人事件。
身分高い人と殺人、豪華な室内と無残な死体など、コントラストが効果的なのがいい。
映画に何度も取り上げられるのも、豪華な車内、大雪、裕福な人たちの服装などが、絵的にグッドだから・・・というのは間違いないと思う。
「オリエント急行殺人事件」名作ポイント3 チョコチョコ出てくる小道具、怪しい人
殺人事件に手がかりはつきもの。
オリエント急行殺人事件は、それが実に小気味良く出て来てくれる。
そして「赤いガウンを着た謎の人物」も、会話の多いストーリーに、最初から最後まで、いいスパイス&活力を与えてくれる。
そして何といってもこれだ。
「オリエント急行殺人事件」名作ポイント4 ポアロの推理力が際立つ
今、オリエント急行殺人事件と同じことが起こっても、なんとか捜査はできるだろう。
でも当時としては、この事件は本当に、どうしようもないことではなかったか。
証言の裏もとれないし、指紋の採取も出来ない。
容疑者の言ってることが、本当かどうか皆目解らない中で、捜査をせざるを得ないポアロ。
でもいったいどうやって?とハラハラさせてくれるのもグッドや
ネコ缶が初めて読んだのは高校生の時(何年前だ!)。
ものすごく面白かったことと、最後の謎解きでびっくりしたことは、30年以上たった今でも覚えている。
オリエント急行の、つくりや中身を知っていないと、わかりにくいところや、ストーリーの7割くらいが会話で進んでいくので、読みづらいと思う人もいるかもしれない。
それでもこの作品は、強烈に面白いと思わせるパワーがある。
ネコ缶の「ポアロおススメ」&「アガサクリスティおススメ」両方のベスト3に間違いなく入る、不朽の名作だ
アガサ・クリスティ(ポアロ)「オリエント急行殺人事件」 まとめ
ネコ缶評価
非の打ちようがない作品。
これまた三谷幸喜監督が、ドラマ化しているのもうなづける。
ただちょっと、会話中心の話なので、退屈に感じる人がいるかもしれん。
そこだけマイナス0.5かな~。
とはいえ、これからアガサクリスティ読む・・・という方は、絶対押さえとこな!
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