ミステリーを読んでいると、おやと思うことありませんか?
ネコ缶も、しょっちゅうそういうことあるで!
今回読んだ「十角館の殺人」もそのうちのひとつ。
「そして誰もいなくなった(アガサクリスティ)」によく似ているのだ。
だが当然ラストは違うし、「そして誰もいなくなった」よりは大分読みやすい。
綾辻行人氏が、「そして誰もいなくなった」を敬愛し、それをベースに自分なりの小説を書いたことがよくわかる。
で、「そして誰もいなくなった」とは全く別の話にし、最高の出来になっているのが素晴らしい。
そんな驚愕の作品「十角館の殺人」いってみよ!
綾辻行人・館シリーズ第1段「十角館の殺人」 あらすじ
K××大学ミステリー研究会のメンバー7人が、角島の十角形の館に合宿にやってきた。
この島の青屋敷と言われる場所で、かつて殺人事件が起こったという、いわくありな場所での合宿に心躍らせる7人。
だが十角館で彼らを待ち受けたのが、第1から第5までの「被害者」と書かれたプレートと、「殺人犯人」「探偵」と書かれたプレート。
戸惑う7人。
だがそのプレート通り、一人、また一人と仲間が殺されていったのだ!
そして殺された仲間の部屋には「被害者」のプレートが貼られている・・・。
犯人は仲間のうちにいるのか?
青屋敷で、かつて起こった事件と何か関係があるのか?
そして7人がかかわったという、不幸な事故が関係しているのか?
角島と本土のストーリーがからみあい、不気味に進行していく・・。
綾辻行人・館シリーズ第1段「十角館の殺人」 感想
最初に少し読んだ時「そして誰もいなくなった」に近いと感じた。
・・・と思いきや、やっぱり「十角館の殺人」は全くちがったものだ。
「十角館の殺人」は解りやすく言うと「ミスリードの物語」だ。
読者を全くちがった方向に、ぐいぐいもっていってくれて、読者にこう思わせてくれる。
ネコ缶もそのうちの一人だ。
そして第10章のラストの一行で
ええ~????どどどどういうこと????
と落としてくれるのだ。
読者はここで大混乱に陥る。
エピソードで淡々と語られる犯人の独白は、傾聴に値する。
ベースにしている「そして誰もいなくなった」も、ある意味先入観をひっくり返してくれるが、「十角館の殺人」もそれとはまったく違った形でひっくり返してくれる。
ものすごくよくできた作品だ。
ただネコ缶が、少しだけ惜しいと思ったのが「島田」の存在。
この人、いなくてもよかったのでは・・・。
江南が一人でガンガン行動してくれた方が、なんだかよかった気もする。
館シリーズでこれからも出てくる人なんやろか?
これからに期待したい。
綾辻行人・館シリーズ第一弾「十角館の殺人」 まとめ
ネコ缶評価
綾辻行人氏「館」シリーズの第1段。
のっけからぶっ飛ばしてくれる、文句なしに面白い物語。
これから続く「館シリーズ」に期待を持たせてくれる仕上がりだ。
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