ネコ缶、短編は、基本的にノンシリーズ(ポアロもマープルも出てこない)かと思ってた。
でも、読んでみて気づいたのだが、ポアロもマープルもしょっちゅう出てくる。
今回ご紹介する「愛の探偵たち」も8作中6作に、この2人が登場するのだ。
なので今回の作品はこんな(ワガママな)人におすすめや。
さあ詳しくみていこうか!
Contents
アガサクリスティ(短編)「愛の探偵たち」 内容&感想
「愛の探偵たち」はこの8編からなる。
- ★★3匹の盲目のねずみ
- ★奇妙な冗談(マープル)
- ★昔ながらの殺人事件(マープル)
- ★申し分のないメイド(マープル)
- 管理人事件(マープル)
- ★4階のフラット(ポアロ)
- ジョニー・ウェイバリーの冒険(ポアロ)
- ★愛の探偵たち(※ハーリ・クィン)
※★はネコ缶おススメの話
ポアロも登場するてとはいえ、マープルものが大半やな。
短編しか登場しない、ハーリ・クィン氏も登場する。
早速みていこう!
「愛の探偵たち」 3匹の盲目のねずみ
ゲストハウスを経営することにした、ジャイルズとモリ―。
オープン早々、3人のお客様が来てくれた。
せっせと応対する2人に、突然警察から電話。
「2日前にロンドンで、殺人事件がありました!
その犯人が持っていたノートに、そちらのゲストハウスの名前があったのです。
今から刑事が向かいます!」
驚くジャイルズとモリー。
その後、ゲストハウスで殺人事件が起こり・・・・
だからか、短編とはいいつつ100ページもある。
マザーグースの歌が「そして誰もいなくなった」ほど強く効いてへんけど、ギュッと詰まった良い話やで。
「愛の探偵たち」奇妙な冗談
チャーミアンとエドワードは途方に暮れていた。
遺産を残してくれるはずの伯父だったが、いざ亡くなってみると財産はどこにも見当たらない・・・。
完全に行き詰まる2人の前に現れた、ミス・マープル。
マープルは遺産を無事に見つけることができるのか?
マイペースなマープルに最初はやきもきする。
でもマープルらしい目の付け所で、アッと驚く遺産を見つけてくれるで!
「愛の探偵たち」昔ながらの殺人事件
ミス・ポリットが仮縫い用の冬服を持って、スペンサー家を訪問。
ところがそこには、ミセス・スペンサーの絞殺死体があった。
行き詰まる捜査の中、ミス・マープルはこう言った
「でもこれは・・・昔ながらの犯罪だと思いますよ」
その意味は?
そして犯人は誰?
確かに昔からあるような殺人事件だ。
「愛の探偵たち」申し分のないメイド
スキナ姉妹のところにいたメイドが、ちょっとしたミスで首になった。
その後雇われたメイドは、見た目はモチロン仕事ぶりも完璧で、スキナ姉妹は大喜び。
だがある日、姉妹を含め周りの家で、宝石や大金が盗まれる事件が起こった。
それと時を同じくして「完璧な仕事ぶり」のメイドが行方不明になり・・・
完璧なメイドを自慢するスキナ姉妹に「私なら用心するけど」と、言ってのけたマープルはさすが
「愛の探偵たち」管理人事件
村のならず者、ハリー・ラクストンが村を飛び出した後、大金持ちの娘と結婚して帰ってきた。
多少のやっかみと共に歓迎された2人。
だがしばらくたった時、花嫁が事故で死んでしまう・・・。
家を建てるために、立ち退かせた人物から嫌がらせを受けていた彼女。
はたしてこれは事故なのか?
この話をベースにしたであろう長編に、絶対感動するで!
「愛の探偵たち」4階のフラット
1人の女性が、フラットの扉の前で鍵が見つからず困っていた。
一緒にいた友人たちの提案で、石炭用のリフトで4階まで上がり、台所から入ることに。
だがうっかり間違えて、3階に入ってしまったところ、なんとそこには血まみれの死体が・・・・
石炭用のリフト(しかも人が乗れる)というキーワードに時代を感じるなあ・・・
「愛の探偵たち」ジョニー・ウェイバリーの冒険
3日間「金を支払わなければ息子を誘拐するぞ」という脅迫状が届いていたウェイバリー家。
突っぱねていたら、「●月●日〇時、息子を本当に誘拐する」という最後通牒が届く。
警察も含めた厳戒態勢の中、ジョニーはなぜかいなくなってしまった!
ジョニーはどこへ行ってしまったのか?
そして厳戒態勢の中、どうやって連れ去ったのか?
と言いたくなるような誘拐劇。
掃除の行き届かないところから、見破っていくところはポアロらしくてナイス。
「愛の探偵たち」 愛の探偵たち
ドワイトン夫妻の夫・ジェイムズが何者かに撲殺された。
調査に行ったサタースウェイトと、メルローズ大佐(途中からハーリ・クィン氏が合流)。
そこでこんな訴えを聞く。
ミセス・ジェイムズ「私が夫を撃ち殺したのです」
Mrラングレア「僕が彼を刺し殺しました」
なぜ2人はこんなことを言い出したのか?
なんせこの人の興味は「恋人」やからな。
これヒントやで!
※どこかで聞いたことある名前やとおもったら、サタースウェイトって「三幕の殺人」で出てた。
プロデューサーやったなあ確か・・・。
「三幕の殺人」詳しくはこちら
でもって、メルローズ大佐も「アクロイド殺し」とか「チムニーズ館の秘密」とか「7つの時計」で出てるんやな。
「アクロイド殺し」詳しくはこちら
「チムニーズ館の秘密」詳しくはこちら
「7つの時計」詳しくはこちら
クリスティの登場人物(わき役)が、あちこちに出てきてるのを見つけるのも1つの楽しみやな!
アガサクリスティ(短編)「愛の探偵たち」 まとめ
ネコ缶評価
全体的にいい話が集まっている。
大半の作品に、読み応えがあった。
クリスティの、読みやすくて短い作品が読みたい人にお勧めの1冊だ。
〇ポアロのおススメが知りたい方はこちら⇒ポアロは絶対これを読むべし!ポアロ神9はこちら!
〇ミス・マープルのおススメが知りたい方はこちら⇒抜群の安定感のミス・マープル。一押しはこれ!
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